021-040 タイトル
040 おしゃべり
039 風邪ぎみ
038 橋の上の風
037 サボテンU
036 造花の薔薇
035 金木犀
034 すすき
033 蒲公英
032 藤
031 白木蓮
030 ハミガキ
029 時計
028 雪の影
027 ひこうきぐも
026 失恋
025 考え事
024 イヤな日
023 紅茶
022 たまに見る夢
021 あいうえお〔U〕
本編
040 おしゃべり |
みんなあんなに何を話してるんだろう 今朝見たニュースのはなし? 昨日見たテレビのはなし? これから始まる授業のこと? それとも もっと自分のこと? 先生が来るまでの間 机につっぷして 耳だけ起きて みんなの声を聞く あんなに一生懸命に話して まるで沈黙を怖がるみたいに みんなあんなに何を話してるんだろう |
039 風邪ぎみ |
3日前からなんかおかしい 下を向いてると 鼻水が垂れてくるし せきがひどくて のどがいたい こんなんじゃ バイト帰り いつものように 鼻歌をうたうこともできないし 君との電話でも うまく話せない だから あんまり言葉が出てこないのは 風邪のせいなんだって 電話口の君が いつもより少しやさしいのが たまらなくいとしい |
038 橋の上の風 |
あたたかい昼下がりに 川の上を通ってくる風が 少し冷たいことに気がついて 君も同じことを感じていて そんな風に 君と歩いていきたいと思った |
037 サボテンU |
「頑張ることをサボッテンなよ」 一生懸命生きてみよう 窓際の小さなサボテンのように そのサボテンをくれたあの人のように |
036 造花の薔薇 |
決して枯れないけれど 偽りの愛 |
035 金木犀 |
街灯もない 真っ暗な道 きんもくせいの やさしい香りが "こっちだよ"と 教えてくれた |
034 すすき |
自転車での帰り道 夕方の色、夕方の空気 何かの建物が建つだろう空き地の すすき と すすき と すすき と すすき と すすき と すすき と すすきが みんなで「バイバイ」って 手を振ってた |
033 蒲公英 |
たんぽぽ と ミニバラ たんぽぽ と シロツメクサ たんぽぽ と ヒメジオン たんぽぽと一緒だと 少し元気に見える そんな人になれたらいいな・・・と思う あっちではもう綿毛になってとんでった後だ 遠くまで元気を運んでいけ |
032 藤 |
野生の藤が咲いていた 棚の藤よりも元気そうに "ふじ"のつく街を飛び出した君は 元気に暮らせてますか? |
031 白木蓮 |
発泡スチロールでできてるっていったら 信じる人 てーあげて! |
030 ハミガキ |
時間をかけて 歯をみがける日は 心に余裕がある日 これが終わったら 次は 耳かきをしよう |
029 時計 |
あなたにもらった目覚し時計は 奥の方にしまってあります 電池を抜いて 再び時を刻むことのないように いまはゲームセンターでとった 目覚ましを使っているけれど 私は私の時間を生きていきます |
028 雪の影 |
夜中の道 いつのまにか降り積もってた雪 暗いはずなのに 街灯のあかりだけでやけに明るい もし世界に色がなくても 今 見ている風景にはならないだろう 白一色の世界 街灯が白い雪に 降ってくる雪の影を落とす こんなに白くても 影は黒いんだと なぜか安心した 僕の影も黒く映って 僕の吐く息は白くて 雪まみれの僕も白くて 強い風に半分だけ目を開けて 家まで歩く |
027 ひこうきぐも |
ちょっと濃い目の青空に 見えるのは幾本もの飛行機雲だけ こんなに細かく区切られた空の 何分の一の夢ならば 見られるのだろう |
026 失恋 |
失うんじゃない もう しまっておくだけ 別にかなしくはないよ ただ さみしいだけ そう さみしいだけ |
025 考え事 |
何も考えないでみたいなー なんて また考えてる これはもー 病気か趣味だね |
024 イヤな日 |
心に余裕がない日 自分をキライになる日 でも そんな日もアリでしょ |
023 紅茶 |
あなたのために 紅茶を淹れましょう ちょっと渋いのが好きな あなた用の紅茶 わたしのために 紅茶を淹れましょう ちょっとハチミツを落とした わたし用の紅茶 レモンを垂らすと ポッと色が変わって そんなことを楽しみながら ふたりのために 紅茶を淹れましょう |
022 たまに見る夢 |
お久しぶりです お元気ですか? 昨日とても怖い夢を見ました あなたが死んでしまう夢でした あんなに悲しいことは初めてでした 心を誰かにつかまれているように苦しくて むせぶように泣きました。 起きたときも 不安でした ホントに夢かどうか自信がなくて どうにか確かめようとしました 突然 手紙を出してもいいですか? いきなり電話しても構いませんか? 遠い所にいるあなたに会いたい たまに夢であなたに会います 少し大人っぽくなってるけど 昔とおんなじ声ではなしてます あなたを思い出すと まず声です 心もち低めの軽いハスキーヴォイス その声を好きだったの知らないでしょう? 起きたとき 少しドキドキしています なつかしくて会いたくなります 大丈夫 なつかしいだけです でも 手紙を出してもいいですか? 最後の手紙からずいぶん経つけど 「また会えるといいね」と書き添えて |
021 あいうえお〔U〕 |
あくびをしても 何にも出ない 後ろで呼んでる 聞き慣れた声 おいしいお菓子は 君の手の中 器用によけて すり抜けていく けんかしたけど ふたりおあいこ さっきと同じ なかよしこよし すごくたのしい とても幸せ 外に出かけて お菓子を食べた ちょうどきれいな お花がふたつ 手と手つないで お花と君と なみだつないで きれいな虹に ぬり絵みたいな 夢がお昼寝 乗り遅れたら 雲の列車は ひとりで行った 空のてふてふ 平気な顔で 嘘ついたほほ マスクが嫌いな 寒がりおみみ 無理は承知で 頑張るおめめ 森を抜けたら 古いあの小屋 ゆらゆら揺れる 今夜は月夜 ラジオの声から 「中へお入り」 ルールを決めたら 仲間に入れ ロウソクかかげて 遊ぶ人の輪 みんなの笑顔を 旅する冒険 |
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